「空飛ぶクルマ」プロジェクトは、最先端のテクノロジーで「空」を活用した今後の新たな移動の在り方を提示し、地方の過疎化や都市の過密化などさまざまな社会課題を解決に導く「空の移動革命」を実現するプロジェクトです。
2018年8月より経済産業省と国土交通省が中心となって開催している「空の移動革命に向けた官民協議会」にて議論され、同年12月にロードマップを発表したところです。自動車のような内燃機関に依存することなく、バッテリーやモーター、インバーターを介して空を自由に移動できるモビリティーの誕生が現実味を帯びつつある今、経済産業省の若手有志が本プロジェクトを始動させました。
国土の約7割が山地であり、膨大な数の離島を持つ日本において、「空」という空間を有効活用できる「空飛ぶクルマ」の有用性は計り知れません。さらに、少子高齢化や、へき地に住む方々への公共福祉サービスの提供といった顕在化している社会課題に対しても、革新的な一手を提示できる可能性すら秘めています。
つまり「空飛ぶクルマ」とは、単なる新しい移動手段、輸送手段ではなく、日本という国が抱えるさまざまな課題を解消しうる「特効薬」としての期待もかかっているのです。
行政機関も民間企業も、何らかの社会課題を解決することをゴールとして活動していることは変わりありません。しかし、民間企業は短期的に利益を追求せざるを得ない組織であるのに対して、行政機関であればより中長期的なビジョンに基づいて、より大規模な社会課題と向き合うことが可能です。
世界から社会課題先進国として認知されているこの日本において、5年後、10年後を見据えた「空飛ぶクルマ」プロジェクトを通して、数ある社会課題を解決に導くことは、日本のみならず、世界にとっても大きな財産となるはずです。
経済産業省内では自動車、航空機、ドローンをそれぞれ専門に扱う部署が設置されており、これらの部署を横断したプロジェクトが組成されることは極めて稀です。
しかし「空飛ぶクルマ」は、こうした既存モビリティーの延長線上にあるものではなく、かつ従来の考え方に限定されない利用方法が想定されることに鑑み、各部署の若手有志が集まったプロジェクトチームを結成。国内外の有識者や先進的な事例を有する企業などにアプローチをしつつ、日本が「空飛ぶクルマ」の製造や実利用などで世界をリードするための土台作りを推進しています。
そして今回募集するのは、このプロジェクトに「週一官僚」として参画していただける有識者です。
募集する職種は2つ。各種ステークホルダーとの関係構築・マネジメントを行い、チームメンバーと連携しつつ、俯瞰的な視点でPR戦略を立案・実行し、国民の「空飛ぶクルマ」への理解や協力を促進する「パブリックリレーションズディレクター」。
そして、「空飛ぶクルマ」が持つポテンシャルを最大限に発揮できるよう、「まち×移動」の在り方を検討し、自治体や地域コミュニティとのコミュニケーションを通じて、既存の公共サービスとの接続や社会課題を解決に導く利用方法を考案する「コミュニティマネージャー」です。
週1日の勤務、かつ報酬をお支払いして成果にコミットしていただくという、私たちにとっても前例のない挑戦です。世界各国で競争が進むなか、日本から新しい動きをつくり出していくために「我こそは」と思っていただける志ある方からのチャレンジをお待ちしています。