転職エージェントとは?転職エージェントを利用すべきなのはどのような場面か?

転職エージェントとは?どんな場面で利用すべき?

転職を考えたときに、真っ先に思い浮かぶ方法としては転職サイトを利用することではないでしょうか。しかし、転職エージェントを利用することで自身の転職活動が大きく前進するかもしれません。本記事では「転職エージェント」について詳しく解説します。

目次
  1. 転職エージェントとは
  2. 言葉の定義
  3. 仕組み、役割
  4. 無料で利用できるのはなぜか
  5. 関連する用語
  6. 転職エージェントを利用した転職活動の流れ
  7. 転職エージェントの利用を開始
  8. 担当者との面談
  9. 担当者から求人紹介を受ける、応募する
  10. 選考対策を進める
  11. 条件交渉、年収交渉などを代行
  12. 転職エージェントを利用するメリット
  13. 転職エージェントを利用する際の注意点
  14. 複数の手段で、同じ求人に応募しないようにする
  15. 自分の意志で転職を決断する
  16. 相性があることを理解する
  17. 転職エージェントを選ぶポイントは?
  18. 得意とする業種・職種、企業規模
  19. 保有する求人数、種類
  20. サポートの範囲
  21. 話しやすさ、相性
  22. 自分に合った転職エージェントを見つける方法は?

転職エージェントとは

言葉の定義

転職エージェントとは、厳密には厚生労働大臣の許可を受けた民間の職業紹介事業者のことをいいます。

「転職エージェント」という呼称が定着していますが、法律上の正式名称は「有料職業紹介事業者」です。

また、「人材紹介会社」「ヘッドハンティング会社」なども、有料職業紹介事業者の呼称として広く使用されています。

仕組み、役割

転職エージェントは企業と転職希望者のマッチングを図ることで、企業から紹介手数料を受け取る仕組みになっています。

転職エージェントの役割は、企業と転職希望者をつなぐことです。企業と転職希望者のニーズは多様です。それぞれの声に耳を傾け、双方の納得のうえに[青木1] 成り立った転職を実現させる。それが転職エージェントの役割といえます。

企業側と転職者側のそれぞれの視点からみた転職エージェントの役割は、以下のようになります。

企業の経営者・採用担当者から見た転職エージェントの役割

採用要件に合った候補者を紹介

企業が転職エージェントを利用する大きな理由の一つは、マッチ度の高い候補者と効率よく出会うためです。

転職エージェントは候補者の経験・スキル、仕事に対する価値観などを見極めたうえで企業に人材を紹介します。

そのため、企業と人材のミスマッチが少なくなります。

また、企業側の採用要件を決めていく作業に転職エージェントが伴走するケースもあり、企業のニーズを理解したうえで採用担当者と同じ視点に立って候補者を選定することが可能となっています。

候補者(求職者)から見た転職エージェントの役割

スキル・経験に合った求人を紹介

転職を考えている求職者にとって自己分析は大きな課題の一つです。自分のスキルや経験の棚卸しをして、それらが生かせる最適な転職先を見つける作業は容易ではありません。

しかし、転職エージェントを利用すると、転職支援のプロフェッショナルの目線から、スキル・経験を見極めてもらい、それに合った求人の紹介を受けることができます。

そのため、自分のスキルや経験を生かすことができる最適な企業・ポジションを見つけられる可能性が高まります。

スキルや経験から導き出される自分の市場価値や適性などを考えるときには、転職エージェントのような客観的な視点が役に立つでしょう。

職務経歴書・面接対策へのアドバイス

転職エージェントは企業と人材をつなぐプロであり、これまでの豊富な実績から企業が求める人物像をイメージできます。

企業は職務経歴書や面接などを通じて候補者を選定していきますが、採用要件を満たす人材と認識してもらうには入念な対策が必要となってきます。

転職エージェントは、転職支援のプロフェッショナルの目線から、職務経歴書の作成や面接対策について的確なアドバイスをくれる場合も多いので、選考プロセスにおける通過率が高くなるという効果も期待できます。

企業とのスケジュール調整・年収交渉などを代行

転職活動では、企業とさまざまなやりとりが発生します。職務経歴書などの作成や面接への参加だけでなく、面接日のスケジュール調整や条件交渉なども行わなければいけないので、特に複数の企業と並行して転職活動を進めている場合は負担が大きくなります。

転職エージェントは、まさにこれらのスケジュール調整や条件交渉などを候補者に代わって担当してくれます。候補者の口からは伝えにくい給与の話なども担当してもらえる場合もあります。

無料で利用できるのはなぜか

先述の通り、転職エージェントは企業と転職希望者のマッチングを図ることで、企業から紹介手数料を受け取る仕組みになっているので、転職者は無料で利用できます。転職エージェントが受け取る紹介手数料の支払い方法は企業との契約によって異なりますが、採用が決定して初めて紹介手数料が支払われる「成功報酬型」や、事前に一定額を受け取り採用プロセスが進むにつれて段階的に報酬が支払われる「前受金型」などがあります。紹介手数料は採用決定者の理論年収の3割という場合が多いですが、契約によって異なります。

関連する用語

ヘッドハンター

ヘッドハンターとは、人材紹介会社に所属する転職支援のプロフェッショナルのことです。

人材紹介会社に所属あるいは登録をしていて、転職を検討している人からの相談を受けます。ちなみに人材紹介会社(ヘッドハンティング会社)とは、厚生労働大臣の許可を受けた民間の職業紹介事業者のことで、法律上の正式名称は「有料職業紹介事業者」になります。一般的には 「人材紹介会社」「人材バンク」「転職エージェント」「ヘッドハンティング会社」などと呼ばれています。

キャリアアドバイザー

キャリアアドバイザーとは、転職希望者に対して転職を成功に導くための様々なサポートを行う人のことで、特別な資格は必要とされていません。自己分析の客観的なアドバイス、求人情報の提供や職務経歴書の書き方の指導、企業との面接セッティング、入社日や給与条件などの交渉など、転職に伴い発生するあらゆることがサポートの対象となります。

ヘッドハンターとキャリアアドバイザーの違いとしては、ヘッドハンターが自ら転職者の調査・発掘をするリサーチ型であることに対して、キャリアアドバイザーは登録している所属団体からの紹介や斡旋により業務を行うことが多いという点です。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、学生・求職者・在職者等を対象に職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門職のことです。2016年4月[青木3] に国家資格として規定されました。この資格を取得しない者は「キャリアコンサルタント」または、これと紛らわしい名称を用いることができません。キャリアアドバイザーやキャリアカウンセラーとも業務内容は似ていますが、キャリアコンサルタントを名乗れるのは資格保有者だけです。転職エージェントに所属するヘッドハンターのなかには、キャリアコンサルタントの資格を有している人もいます。

非公開求人

非公開求人とは、転職サイトや企業のコーポレートサイトなどで、広く一般には公開されていない求人情報のことをいいます。

企業名や詳細な業務内容などは公開されておらず、これらの求人に応募するには転職エージェントに登録をして紹介を受ける、ヘッドハンターから紹介を受けるなどの方法が一般的です。

非公開求人には、社外秘のプロジェクトや役職者の求人が多く、一定以上のスキルや経験を積んだ即戦力となるような人材が求められ、採用要件が厳しいことも特徴です。

転職エージェントを利用した転職活動の流れ

転職エージェントの利用を開始

転職エージェントの利用を開始するには、転職エージェントのWebサイトなどからキャリアを登録する方法や、複数の転職エージェントからスカウトが届く可能性のあるサービスに登録する方法があげられます。

転職エージェントも複数あり、規模や特徴、得意分野やターゲットが異なるので、よく調べて自分に合った転職エージェントを利用しましょう。

一つに絞らずに、複数の転職エージェントを利用することも可能ですが、その際は同じ求人に異なるエージェントから重複して応募することのないように注意しましょう。

担当者との面談

転職エージェントの担当者と面談をします。

担当者との面談では、職務経歴書作成や面接対策のアドバイスや、スキルや経験を生かした業種・職種の提案など、キャリア全般に関する相談をすることが可能です。

担当者から求人紹介を受ける、応募する

職務経歴書や面談の内容から、担当者から候補者に合った企業・求人が紹介されます。

紹介された求人に応募するかしないかは候補者が決められます。

転職支援の専門家である転職エージェントが紹介している求人なので、自身で探すよりもマッチ度が高い場合もあります。

選考対策を進める

転職エージェントの紹介であっても、面接などの選考対策を進めることが必要となります。

書類選考や面接の対策においては、転職エージェントからのアドバイスを受けられる場合も多いです。

選考対策に不安がある場合などは、相談を検討してみてもよいでしょう。

条件交渉、年収交渉などを代行

紹介された企業との選考過程においても、条件交渉や年収交渉などでサポートを受けられる場合もあります。交渉のアドバイスだけではなく、交渉の代行を行ってくれる場合もあるので、自分からは言いにくい年収交渉などを依頼することも検討してみてもよいでしょう。

転職エージェントを利用するメリット

ビズリーチでは、過去にビズリーチ会員を対象にヘッドハンター(転職エージェント)に関するアンケートを行いました(アンケート実施:2019年6月、回答数:968)。 ヘッドハンター・転職エージェントと会うことで、どのようなメリットが得られましたか。(複数回答)

1位キャリアの棚卸しができた
2位自分のスキルレベルがわかった
3位自分の適正年収がわかった
4位自分の希望条件以上の求人を紹介してもらえた
5位メリットはなかった
6位転職できた

アンケートから、転職エージェントを利用するメリットとしては

  1. キャリアの棚卸しができる

  2. 自分のスキルレベルが把握できる

  3. 自分の適正年収が把握できる

  4. 希望以上の条件の求人に出会える

であることがわかります。

これらの項目は、いずれも自己分析に大きく関係しているといえます。転職活動の全体像を考えても、自己分析は非常に重要です。

職務経歴書を作成する際に、自身のキャリアを振り返りスキルを洗い出して言語化するためには、自己分析が必要です。

また、面接では、自身の強みやアピールポイントを伝える必要があるので、事前に自己分析をしておくことが不可欠です。

さらに求人を選ぶ際にも、自分の適性にマッチした採用ポジションを見つけるために、自己分析が意味を持ってきます。

このように、転職活動のどの段階においても、自己分析は重要な役割を果たしているのです。

転職エージェントを利用するメリットとして挙がった上述の4項目に関しては、自分一人でもできると考える人もいるかもしれません。

しかし、自己分析に必要なのは客観性です。

自己分析を自分だけで完結させるのではなく、第三者の意見を取り入れながら行うことで内容の精度が高まるはずです。転職エージェントの視点を取り入れ、多角的に自己分析を行うことによって、転職の成功に一歩近づくのではないでしょうか。

転職エージェントを利用する際の注意点

複数の手段で、同じ求人に応募しないようにする

企業が複数の転職エージェントや転職サイトに同じ求人を出し、紹介を依頼していることもあります。そのため、複数の転職エージェントを利用している候補者が、異なるエージェントから同じ求人を紹介されるということも起こり得ます。

ここで注意したいのは、複数の転職エージェントから紹介された同じ求人に重複して応募をしないことです。また、転職エージェントと転職サイトを併用している場合も、転職エージェントからの紹介やスカウトがあった企業に対しては、転職サイトを利用して自ら応募することは避けましょう。

一つの企業に対して複数の手段があったとしても、応募する自分自身は一人しかいないので、企業とのラブルにつながる可能性もあります。くれぐれも注意しましょう。

自分の意志で転職を決断する

先述の通り、転職エージェントは企業と転職希望者のマッチングを図ることで、企業から紹介手数料を受け取る仕組みとなっています。このような性質上、転職エージェントは転職すべきかどうか迷っている候補者に対して転職を促すこともあります。

もちろん、転職エージェントしては、候補者のスキルや経験だけではなく、条件や待遇面も考慮してマッチ度の高い企業を紹介しているので、候補者が紹介された企業に転職を決めることは決して間違いではありませんが、転職するのは自分自身なので、最終的には自分の意思で転職を決断することが重要です。紹介された企業に対しての迷いだけではなく、自身が本当に転職をしたいのかという根本的な迷いも含めて、よく考えてからあらためて決断をしましょう。

相性があることを理解する

転職エージェントを利用する流れとしては、登録をしてから専任の担当者がつき、求人紹介や面接対策などは担当者を通じて行われるというものが一般的です。

担当者は転職サポートのプロなので、候補者にとって常に最適なアドバイスを行いますが、いかに優秀な担当者であってもその人が自分に合う/合わないという問題は発生する可能性があります。担当者ごとに転職に対する姿勢や考え方が違うので、どれが正解ということではなく、相性という意味でしっくり行かない担当者になることもあるでしょう。

しかし、複数の転職エージェントを利用することによって、この問題を回避することはできます。自分に合った担当者と出会う可能性を高めるという意味でも、複数利用の価値はありそうです。

転職エージェントを選ぶポイントは?

転職エージェント選びのポイントは、得たいメリットによって異なります。それぞれを見ていきましょう。

得意とする業種・職種、企業規模

転職エージェントには、それぞれに得意な業種・職種、企業規模などがあります。自身が保有しているスキルや経験が特定の業種・職種に向けられたものである場合や、希望する企業規模がはっきりしている場合などは、それらを得意とした、あるいは特化した転職エージェントを選ぶとよいでしょう。

保有する求人数、種類

転職エージェントの規模や形態はさまざまなので、それぞれが保有している求人数や種類に大きく差があります。大手の転職エージェントは保有している求人数や種類が豊富なので、選択肢の多さをメリットとして享受したいのであればおすすめです。

しかし、大手の転職エージェントが保有していない求人も多数ありますので、大手の転職エージェントを利用しているから、選択肢となる求人を網羅できているとは過信しないようにしましょう。

サポートの範囲

転職エージェントごとにサービスの種類やサポート範囲が異なります。自身が転職エージェントの力を借りたい部分をよく考えてから、利用する転職エージェントを選ぶことをおすすめします。例えば、自己分析や職務経歴書作成など、転職活動における初期的な作業をサポートしてほしいのであれば、面談が手厚い転職エージェントがおすすめですし、転職先の給与や待遇など条件面で妥協したくないのであれば、条件交渉までやってくれる転職エージェントを選ぶことをおすすめします。

話しやすさ、相性

転職エージェントを選ぶにあたり、担当者の話しやすさや相性は重要な要素です。転職エージェントを利用した転職活動では、担当者との面談の機会を多く持つことになります。自己分析に始まり、自身に合った企業選びや入社に際しての条件交渉など、多くのプロセスを二人三脚で行うことになるので、自身がリラックスして、思ったことや意向を正直に伝えることができる相手であることが転職の成功にもつながります。

自分に合った転職エージェントを見つける方法は?

ビズリーチは転職エージェント・ヘッドハンターと求職者をつなぐプラットフォームです。

ビズリーチには、厳選された転職エージェント・ヘッドハンターが登録しており、一度登録をすれば複数の転職エージェントの担当者やヘッドハンターと面談ができます。

面談の過程で転職エージェントの担当者やヘッドハンターとの相性を見極められるので、自身の転職活動に最適なパートナーを効率よく見つけられます。

さらに、ビズリーチに職務経歴書を登録することによってスカウトを受け取れるようになっています。

自分の適性を転職エージェントが見抜き、活躍が期待できる採用ポジションを紹介してくれるので、思いがけない求人に出会えるかもしれません。スカウトによって、想像をしていなかった職種や企業までもが候補になり、仕事選びの幅がぐっと広がります。

転職活動中の方も、まだ転職活動を始めていない方も、ビズリーチに登録して転職の可能性を広げてみませんか。