アカウンティングとは? 今のビジネスパーソンに求められる能力

あなたは「アカウンティング」という言葉を知っていますか? 日常生活においてはなじみのない言葉かもしれませんが、財務諸表など会計に携わる人間にとっては、なじみ深い言葉の一つです。アカウンティングはビジネス用語としてぜひとも覚えておきたいものです。 アカウンティングを学んでおくとさまざまな場面で役立ちます。それでは、アカウンティングについてご説明します。

目次
  1. アカウンティングとは
  2. アカウンティングを学ぶ必要性
  3. アカウンティングの一つ、財務諸表について
  4. B/Sとは?
  5. PLとは?
  6. まとめ

アカウンティングとは

アカウンティングとは、企業会計や経理のことを指します。アカウンティングを活用することによって、金銭や物品の流れを数字にして記録できます。

ビジネスにおいて数字というのはどんなものにも勝る決定的な証明になるため、定性的な内容では納得できないことがありますが、数字にすれば誰もが納得できるものになるでしょう。

ビジネスシーンでアカウンティングが必要になる理由は、基本的に会計や経理、財務諸表を読み解いて理解する能力や売り上げの数字を正しく捉える能力が必要不可欠だからです。

ビジネスにおいて現在の会社がどれだけのパフォーマンスなのかを証明するためには数字で算出したほうが公正な情報になります。より適切な意思決定や業績管理を行うためにも、アカウンティングが必要です。

アカウンティングを学ぶ必要性

アカウンティングは企業のパフォーマンスを証明することに加え把握するために学ぶ必要性がありますが、なぜ学ぶ必要性があるのか疑問に思う人もいるかもしれません。

アカウンティングが世の中に必要とされている根底にあるのは、企業やビジネスの価値を数字にして算出することです。ただ、ビジネスモデルが進化を遂げてきている以上、他の企業に負けないようにするためにアカウンティングの考え方も変える必要があります。

世の中がアカウンティングを必要としているのは、ビジネスや価値の生まれ方のトレンドを押さえつつ適切なタイミングで財務状況をチェックすることでしょう。

また、アカウンティングを学ぶことは自分のキャリアを高めることにもつながります。アカウンティングを学んだことで自分のキャリアにどのような影響を与えるのかといえば、さまざまな会計業務でスムーズに数字を算出できるようになることです。

たとえば売上高の計上方法や費用の計上方法、在庫の払い出し、減価償却費の算出、売上原価の決定など、いずれも企業のパフォーマンスを維持するために必要なことです。企業の命運を分けるといっても過言ではないので、アカウンティングを覚えておいて損はないでしょう。

後述する財務諸表やB/S、PLもアカウンティングによって算出することになるため、企業にとってアカウンティングはなくてはならない能力だといえます。

アカウンティングの一つ、財務諸表について

アカウンティングを学ぶうえで、財務諸表の種類であるB/SとPLの内容や見方を理解する必要があります。これらは企業の経営状況を数字にするにあたり、金銭的な余裕がどのくらいあるのか、どれくらいのコストをかけているのか、どの事業がどれだけの利益を生み出しているのかを証明するために必要です。

それでは、B/SとPLとは何か、見ていきましょう。

B/Sとは?

B/Sとは貸借対照表のことで、資産の中から純資産と負債に分けたとき、お金の使い道をどうするのか、お金の出どころはどこからなのかが分かるのがポイントです。

貸借対照表は、健全な経営ができているかどうかを表すものであり、自己資本比率である純資産がどれだけ多いかによって経営の安定性を表し、流動比率や当座比率を見ることで企業の支払い能力が分かります。

自己資本比率は総資産の中の純資産であり、返す必要がある負債がいかに少なく健全な経営ができているかどうかが重要です。逆に自己資本比率が低い場合、負債が大きいことから不安定な経営を行っていると判断されます。

基本的に自己資本比率が50%を超えていれば優良企業だと判断されるため、まずは純資産50%を目指しましょう。

PLとは?

PLとは損益計算書のことで、売り上げ、利益、費用の3つで構成されるものです。基本的に売り上げから費用を差し引いた残りが利益となりますが、このときに発生する費用と利益の種類をチェックすることが損益計算書の目的になります。

損益計算書で分かるのは、その事業でいくら利益を出せたのかを表す売上総利益、総利益から経費を差し引いて算出される営業利益、営業利益と事業以外で得られた利益を足して算出される経常利益、経常利益に事業とは関係がないところで発生した利益を足して算出される税引前当期純利益、税引前当期純利益から法人税や事業税などの税金を差し引いて算出される当期純利益の5種類です。

これらを算出してそれぞれプラスになっているのか、マイナスになっているのかを確認するのが損益計算書の目的です。

特に重要なのは、以上の5種類の要素を算出したときに損失になっていないかどうかです。最終的に利益を出している結果になっていても、営業利益がマイナスになっていたのであれば必ずしも黒字になっているとはいえません。

なぜ損失を出してしまったのか、利益がマイナスになってしまったのはなぜなのかを突き止めることで、損失を出さないような対策ができます。

まとめ

アカウンティングは企業のみならず世の中に必要とされています。特に企業の経営を継続するためには、現在の企業の経営状況を数字で証明する必要があるでしょう。特に財務諸表を作成する際はアカウンティングが必要不可欠であり、企業の経営を左右するものです。

貸借対照表や損益計算書は企業が健全な経営を行えているかどうか、売り上げから費用を差し引いたときの利益はどのくらいになっているのかなど、今後の経営をさらに安定させるため、もしくはマイナスからプラスに転じるためにはどうすればいいのか計画を立てることができるでしょう。