コロナ禍の状況下で、多くの企業で導入が進んだオンラインでの面談・面接。以前は企業に出向くのが当たり前だった状況から大きく変わっています。今回、オンライン面談・面接についてのアンケートを実施し、不安や対策などについて聞きました。実体験をもとに、さまざまなアドバイスもありましたので、ぜひ参考にご覧ください。 アンケート実施:2021年8月 回答数:2,018
オンライン面談・面接に関するアンケート
Q:オンラインで企業の面談・面接を受けた経験はありますか。(単一回答)

Q:オンラインで企業の面談・面接を受けたのはいつでしたか。(単一回答)

Q:オンライン面談・面接を何回受けたことがありますか。(単一回答)

今回のアンケートでは、オンライン面談・面接の経験者が6割を超えました。オンラインでの面談・面接を受けたタイミングは、新型コロナウイルス感染症拡大以降の方が圧倒的に多い結果でした。やはり、そのタイミングでオンライン選考を導入した企業が多いといえます。また、すでに複数回経験している方が多く、その機会は増えてきていることが分かります。 今後、オンライン面談・面接の準備や対策は、転職活動において欠かせなくなっていくでしょう。
オンライン面談・面接の準備や対策
Q:オンライン面談・面接を受ける前に、どのような不安がありましたか。(複数回答)

Q:オンライン面談・面接を受けるために準備したことはありましたか。(複数回答)

機器や環境に関する不安を感じたという方が多くいらっしゃいました。機器の準備や動作確認を事前にされた方が多いようです。 また、面談・面接を受ける場所を自身で用意する必要があるという点は、大きな課題となっているようです。生活音が入らないこと、通信環境が良いこと、照明の明るさなど、考慮しなければいけない点は多いです。「自宅外で面談・面接に適した場所を探し、予約等をした」との回答も14.1%に上り、適切な環境を自宅外で確保された方が一定数いらっしゃいました。
Q:オンライン面談・面接に関して、事前に知っておきたかった情報などがあれば教えてください。
企業側(面接官)の参加人数、役職
服装
自宅以外の場所候補
通信が途切れたときの代替方法
事前に知っておきたかった情報としては「企業側(面接官)の参加人数、役職」という意見が多く見受けられました。企業側からは面接への参加人数は、あらかじめ共有されない場合もありますので、不安な方は心構えできるように事前に質問しておくとよいでしょう。 服装に関して、カジュアルで良いとされるケースもありますが、悩むようならスーツを着用することをおすすめします。スーツで悪い印象を与えることはありません。面談・面接の内容の準備に注力できるよう、悩む要素は減らすべきです。 自宅以外で使用した場所としては「ホテル」「カラオケボックス」「インターネットカフェの防音ルーム」「車の中」等の声がありました。集中できる環境を確保するために、バーチャル背景等もうまく使用しながら工夫されている方が多いようです。
オンライン面談・面接の実体験について
Q:オンライン面談・面接に臨む際に意識・対応したことはありましたか。(複数回答)

オンラインだからこそ配慮しなければならない事項は多いです。話すタイミングが重なってしまうと、お互いに聞こえなかったり、譲り合いをしたりすることで、落ち着かない雰囲気になり、集中力を欠いてしまうかもしれません。相手の話し終わりを確認し、焦らずに一呼吸おいて話し始めるようにしましょう。そして、画面越しだと直接会うよりも感情や人柄など、雰囲気が伝わりにくいため、表情を明るく、声のトーンをあげ、やや大げさにアクションするように意識します。また、どうしても相手が映っている画面に目線を合わせてしまいがちですが、できる限りカメラを見ることを心がけましょう。オンライン会議などの経験が少ない方は、上記のような感覚をつかむために、事前に相手がいる状態で練習することをおすすめします。 Q:実際のオンライン面談・面接時になんらかの不都合が発生しましたか。(複数回答)

実際の面談・面接時に不都合が発生したかを聞いたところ、「とくに不都合はなかった」の回答が最も多くなりました。オンライン実施の際に気をつけることを知り、準備して臨めば、大きな問題は起こりにくいでしょう。ただ、通信不良や機器トラブルは、自分だけでなく、先方側で発生する可能性もあります。先の設問でもあったように、面談・面接開始時に通信に問題があった際の対応策(電話への切り替えなど)をすり合わせておくことで、焦らず対処できるはずです。面談・面接のはじめに自分からトラブル時の対策の打診をしたり、環境状の懸念(生活音が入る可能性など)を伝えたりすることで、トラブル対策にもなり、好印象にもつながります。落ち着いて立ち回りましょう。 また、オンライン面談・面接を実際に体験された方にエピソードを聞きました。よりリアルな状況を知ることができる内容ですので、ぜひ参考になさってください。
Q:オンライン面談・面接に関する具体的なエピソードがあれば教えてください。印象に残ったこと、失敗談など、どのようなことでもかまいません。
PCが古く、オンライン面談に用いるソフトに対応しておらず、タブレットを用いた。
3対1(自分)の面接で面接官の1人の音声環境が悪く、その方からの質問だけ何度も聞き返してしまい、その場の空気が悪くなってしまった。幸いなことに他の面接官から音声環境が良くない旨をその方に指摘していただけたので面接自体は何とか乗り切ることができました。音声や通信トラブルがあった際はこちら側の問題なのか相手の問題なのかを早めに確認したほうが良いと感じました。
オンラインに加え、マスク(相手側)の場合、非常に声が聞き取り難いので直接の会話に比べて集中力が必要。
オンライン面接で一番困ったのは、場の空気感が全く分からない事。質問の回答に関する相手の反応、細かいニュアンスが読み取れず、正しい応対が出来ているか自信が持てない。
カメラではなく、画面の面接官を見てしまったが、うつむいているように見えたと思う。
コンサルのケース面接を受けたが、オンラインでも特に問題はなかった。リアクションが伝わりにくいという助言があったので、考えていることを示すために、いま考えていますといった発言をして、沈黙があっても変ではないようにしていた。暗記しきれない情報がある場合は、手元か画面のところにメモを置くのがいい。相手からは見えないので知識量に不安がある場合はこの方法でカバーできる。
家の中が映り込まない場所を探すほうに重きを置きすぎて回線が不安定な場所になってしまった。
照明の当たり方を気にしたほうがいい。角度が良くないと、自分の顔に影が掛かり、相手に暗い印象を与えてしまう。場所や時間帯に合わせて、カメラにはどのように映るのか事前に確認しておいたほうがいい。
面談中に電話やインターホンがなり、場が気まずくなった。消音にすべきでした。
経験者からのアドバイス
Q:これからオンライン面談・面接をする方へアドバイスなどがあれば入力をお願いします。
ツール・環境について
表情を明るく見せる照明はあると良いと思います。また、話し声が聞き取りにくいこともあるので、イヤホンは利用した方が良いでしょう。
ツールは無料版で動作確認や見え方、場合によっては資料の共有方法を確認しておくこと。 必ず静かな場所で実施すること、特に自宅で実施する場合はインターホンを切るor音を小さくしておくことは望ましい。
背景は大事だと思う。特に自宅だと、家族が映り込んだりすることがあった。また、生活音の問題もある。自分のおすすめは、デイユースでビジネスホテルを使うこと。
心構え・態度について
機器トラブルがあった場合にどうするかなど、できるだけ事前に先方と擦り合わせしておいた方がいいと思います。また、特に大事なオンライン面接であれば、エージェントなどと予行演習をすることをお勧めします。
相手の映像を見ているとき、相手からは下を向いているように見えるということです。人の顔や目を見て話す癖がついているとは思いますが、要所ではしっかりカメラ目線を意識しましょう。ずっとカメラ目線でも相手の反応が分からないので、うまく使い分けることが重要と考えます。
オンライン面談・面接が主流になりつつありますが、面接官の中にはデジタルデバイスに不慣れな方もいらっしゃいますし、本式では対面である、という価値観が塗り替えられるのには、まだ時間が掛かると思います。私はいつも、オンラインで面接させていただくことへのお礼を一言申し添えるようにしています。
現職で面接官を行っているが、カンペを貼り付けて読んでいる人はすぐに分かってしまいます。リアル面談と同様にカンペなしで堂々とすることをオススメします。
カンペやメモなど画面から見切れた位置で用意しておくこと・読むことは可能だけれど、「何か読んでいる」感じがバレバレになってしまうと思うので、伝えたいワードやキャッチコピー的なものを付箋や大きい文字で画面に貼り付けておくといいのかなと思いました。
通常の面談と聞かれることは変わらないが、反応がわからないことが一番のネックだと思います。一方的に話すのではなく、適宜相手の理解を確かめる動作があると、より上手くコミュニケーションがとれると感じました。
企業も面接日の設定がしやすくなった分、書類選考のハードルが下がりとりあえず会ってみようと通過率も上がったような気がします。したがって1次面接は候補者も多く、これまで以上に事前準備して臨んだ方がいいと思います。
オンライン実施かどうかにかかわらず気をつけるべきこと
「カジュアル面談」と言えど、ある程度その時点で「選考」されるということを意識しておかなければいけないと思った。面談にしろ面接にしろ、転職理由や転職先でやりたいこと、確認事項を書き出して準備しておく必要がある。そうすれば何か質問された時にスムーズに会話できて良い印象になると思った。
オンライン面接について検索するといろいろと情報が出てきますが、対面と同じく、相手に失礼のないように心がければ、一般的な企業であれば、柔軟に対応していただけるところが多いと思います。良い意味で気にせず、ご自身のアピールと先方との対話に注力するよう頑張ってください。
設問によっては端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。