社会環境が多様化し、未来の予測が難しい「VUCA時代」といわれる今。文部科学省は、「子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会のなかで自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められている」とし、「キャリア教育」の必要性と意義を提唱しています。 子どものころ、親や周囲の大人と、仕事やキャリアについて話した記憶はありますか。ビズリーチ会員の方に「キャリア教育」に関する過去の経験や考えについて聞きました。 働き方やキャリア教育に関するアンケート アンケート実施:2022年9月26日~2022年10月2日 回答数:841
子どものころ、親と「仕事」について話した経験は?
Q:小学校から高校のころに親の「仕事」について、親子で話したことがありますか。
Q:具体的にはどのような話をしましたか。
ビズリーチ会員の方の子どものころの体験では、仕事について親子で会話する機会が「頻繁にあった」は7.3%、以下「ときどきあった」は39.2%、「ほとんどなかった」「全くなかった」は合わせて53.4%という結果でした。約半数の方はそういった経験が少ない傾向があるようです。 また、具体的にどのような話をしたかを聞いた設問では、「仕事内容」との回答が86.1%で多くなっていますが、「仕事のやりがい」について話した人は26.7%と少なくなります。また、収入に関わる「年収について」や、「今後のキャリアについて」を話した経験がある人はさらに少ないという結果でした。
「仕事にはさまざまな選択肢があると子どもに教えることが重要」
アンケートではお子様がいらっしゃる方に、お子様とのコミュニケーションについても聞きました。子どものころの実体験として、親と仕事について話す機会が「頻繁にあった」「ときどきあった」方は約47%ですが、ご自身のお子様と話す機会が「頻繁にある」「ときどきある」と答えた方は7割を超えました。 また、約9割の方が、お子様との「仕事」についての会話がお子様の将来のキャリア形成のために重要だと感じているようです。 Q:お子様がいらっしゃる方にうかがいます。お子様と、ご自身の「仕事」について話す機会はありますか。
Q:お子様がいらっしゃる方にうかがいます。お子様と、ご自身の「仕事」について話すことは将来の主体的なキャリア形成のために重要だと感じますか。
Q:子どもへのキャリア教育には、どんなことが重要だと思いますか。
子どもへのキャリア教育に重要だと考えることとしては1位が「仕事にはさまざまな選択肢があると教えること」で、85.1%の回答がありました。 多様化する社会のなかで、どのようにキャリアを築いていくか、子どもたちが意識するきっかけをつくることが重要です。そのような機会を大人が積極的につくっていく責任があるといえます。 その他、キャリア教育に関するご意見では以下のようなものがありました。 Q:子どものキャリア教育や親子での仕事・キャリアに関するコミュニケーションに対するご意見など、自由にご回答ください。
大学3年生になって就活を始める時点でも、将来を見据えられない学生は多い。子がキャリアを見つめるきっかけや雰囲気作りを家庭内で意識できるとよいと思う。ただ、親も固定観念を持っていることが多いので、国全体か学校でキャリア教育を行うことも重要だと思う。
子どもに対して「価値観の押し付け」にならないことが重要。また時代の変化について最新情報をこちらが教えてもらう「学びの姿勢」を見せることも重要だと考える。
親もキャリア教育を学ぶといいと思う。
「理系・文系」や、「教師になるには教育学部」などの、系統立てた勉学の道を示さない方がよい。どんな道筋をたどっても、どんな場所(国)でも、自分の夢を実現させる方法が必ずあると、子どもには信じてほしい。日本の教育は、寄り道も休憩もできず子どもたちに考える余地を与えていない。これでは将来、非常に視野の狭い社会人になるし、1つの挫折が人生の挫折とも思わせてしまう。
子どもは子どもなりに考えているので、何事も決めつけず、普段の会話でもふとした気づきのようなものを与えられればいいと思う。
時代は変化していることを認識し、必ずしも自分が育ってきた時代の価値観が現代において正しいとは思わず、世の中の流れを理解したうえでの子どもとの会話が重要。
親や学校の先生の価値観や世の中の風潮、経済環境に子どもの人生が左右される事実は残念に思うので、公平無私な立場でキャリア教育をする機会を設けるのがいいと思う。
日本では、仕事(社会保障の仕組みや経済活動の基盤)に関する教育があまりにも少ないため、社会人になってから学ぶことが多すぎると感じる。義務教育課程の中にそのような教育を行うセッションがあってもいいと感じる。
今している勉強が将来の自分の選択肢を広げるためにあるということを常に話しています。親がやりがいを持って仕事をしている姿はいずれ子どもが自分の社会での将来像を考える際の基盤になるのではないかと思います。
設問によっては端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。