年代別:転職タイミングと考えるべきポイント
20代というタイミングでの転職
20代の転職では、特に20代前半の場合、第二新卒向けの案件など、その業種・職種の経験がなくても採用される求人も存在します。
そのため、今の業種・職種からのキャリアチェンジを望む場合には、20代は適したタイミングといえます。
一方で、専門的な経験・スキルを必要とする求人においては、経験年数などの観点で採用要件を満たせない場合もあり、現職にとどまって経験・スキルを磨いた方がよいという判断もありえます。
30代というタイミングでの転職
30代の転職では、企業は即戦力を求める場合が多いです。20代に比べると、ポテンシャル採用の求人は減少します。
一方で、経験・スキルを必要とする求人の採用要件を満たせる可能性は30代の方が多く、ビズリーチの実績でも30代の転職成功者は多いです。
また、30代だから未経験の業種・職種への転職が難しいとは限りません。未経験の業種・職種への転職経験を伺ったアンケート(2020年4月実施、回答数:1,107)では、30代と答えた方が35%と回答者のなかで最も多い年代となりました。
30代であっても、これまでの経験・スキルを生かせる領域であれば、未経験の業種・職種への挑戦も十分に可能といえます。
今後のキャリアも見据えて、自分の経験・スキルをどう磨いていくのか、そのためにどのような転職をするべきかを考えるべきタイミングです。
40・50代というタイミングでの転職
40・50代の転職では、高い専門性を見込んだ採用やマネージャー・管理職としての採用などが多いため、求人数自体は少なくなってしまうと考えられます。
ただ、ビズリーチでは40・50代の転職成功者も多いので、求人数が少ないから転職ができないということはありません。
40・50代の転職では、自分の強みとなる専門的な経験・スキルが何であるかをきちんと整理したうえで、その強みと合致する求人と出会うことが大切となります。
また、30代に比べると減少するものの、40・50代で未経験の業種・職種に挑戦した人も少なくありません。その際には、今と同じ職種で未経験の業種に挑戦したという方が多いです。
40・50代であれば、定年までの働き方を意識する方も少なくないかと思います。これまでの経験・スキルを生かして、どのようなことに挑戦したいか、改めて考えてみるべきタイミングといえます。
転職を考えたタイミング・目的
転職を考えるタイミングは、年代だけではなく、状況によって様々です。
転職した方の体験談から、転職を考えたタイミングの例をいくつかご紹介します。
環境が変化したとき
会社の方針に従って中国の工場で勤務することになったのですが、私が希望していた働き方と大きく違う点があり「このままここで働き続けて良いのだろうか」という疑念が浮かびました。 (40代 / 消費財メーカーから工業用品メーカーに転職)
会社の方針などによって、勤務地や職場の変更を余儀なくされることは少なくありません。 そのようなタイミングで、自分の望む働き方や環境に気が付き、転職を考える人もいます。
海外勤務をきっかけに退職・転職を考えた場合、海外に滞在しつつの転職活動となりますが、メールや電話などでヘッドハンター・企業と連絡を取りつつ、帰国したタイミングで選考を受けるといった転職活動も可能です。
より専門性を高めたいと感じたとき
プロジェクトごとに仕事にアサインされ、多忙かつ充実したコンサルタント生活を送っていたが、「何に特化してキャリアを積んできたのか、明確にしにくい経歴」であることに、不安を感じるようになった。(30代 / コンサルティング会社からITベンチャー転職)
企業によっては、ジョブローテーション制度やプロジェクト単位での業務推進などの影響で、特定の職種・領域における専門性を高めることが難しい場合があります。
多様な経験を積めるというメリットはあるものの、高い専門性を身に付けたいという理由で、次の異動の前のタイミングやプロジェクトが終了したタイミングなどでの転職を考える人もいます。
このような場合、仮に専門性としては高くないとしても、さまざまな領域の経験・スキルを身に付けている方も多いので、どの経験・スキルが評価されるのかを把握しておくと、スムーズに転職を進められることがあります。
今の環境でできることはこれ以上ないと思えたとき
サポートエンジニアとして企業からのさまざまな問い合わせに対応し、企業から高い評価をもらい、「やるべきことをやりつくした」という満足感が、転職を考えるきっかけになった。 (30代/ソフトウェアメーカーから外資系セキュリティ企業に転職)
同じ職種・業種で、一定以上の経験を積み、今の環境だとこれ以上の経験は積めない・スキルは高まらないと感じたタイミングで、退職・転職を考える人もいます。
そのような場合は、一定以上の経験・スキルを持っているので、採用要件を満たせる求人数は少なくないでしょう。
そのため、自分の経験やスキル、それを裏付ける実績などのアピールポイントを明確にしたうえで、次の職場に求める役職や業務内容などの希望条件を整理して、転職活動を進めることが大切になります。
よりやりがいを感じられる仕事をしたいと思ったタイミング
何をもってやりがいと感じるかは人によって違います。成果が認められ評価されることがやりがいと考える人もいれば、目標を達成したという実感を得られることがやりがいと考える人もいるでしょう。
もし今の仕事にやりがいを感じなくなったタイミングがあれば、転職を検討することも手段の一つといえます。
未経験の業界・職種に挑戦したいと思ったタイミング
特定の業界・職種で、何年か働くうちに、何かのきっかけで異業種に強く興味を持つときが来るかもしれません。
未経験の業界・職種への挑戦は年収が下がってしまうケースなどもありますが、それでも挑戦したい業界・職種が明確になったときは転職を考えるタイミングの一つになるでしょう。
転職のタイミングを見極める手がかり
スキル・経験が十分に備わっているか
転職市場では即戦力が求められることが多いです。つまり、採用ポジションにおいて十分なスキルや経験を持ち合わせている人材ほど、転職に成功すると考えてもよいでしょう。
今の自分自身が持ち合わせているスキルや経験を考えたときに、今の業務領域においてまだ加えていくべきスキルや経験があると感じたとしたら、それは転職のタイミングではないかもしれません。
今の業務領域のスキルをさらに磨き、他社でも通用するような専門的なスキルや経験が十分に備わったと確信を持ったときのほうが、良いタイミングという場合は少なくないです。
逆に、今の環境でこれ以上のスキルアップやキャリアアップが難しいのであれば、転職が有効な手段になる可能性の高いタイミングといえます。
自身のキャリアプランとの整合性
転職のタイミングを考える際には、自身の長期的なキャリアプランも考える必要があります。
自分が仕事で実現したいことを考えてみてください。そして、そのためにはどのようなキャリアステップを踏めばよいのか逆算してみましょう。
今のタイミングで、自分が考えている転職が、自身のキャリアプランと照らし合わせて整合性がとれないのであれば、転職のタイミングを考え直す必要があるのではないでしょうか。
求人数の増えるタイミングを狙うべきか
求人数が増える時期とは
多くの企業では、4月が年度のかわるタイミングとなっています。
そのため、通期・半期で区切りのよい4月、10月に合わせて、大幅な人事異動が行われる企業が多いです。その影響で、2~3月、8~9月に求人が多く出る傾向にあります。
また、状況によって異なるものの、転職活動には3カ月程度かかる場合が多いので、たとえば4月から新しい職場で働くことを想定すると、1月には転職活動を始める必要があります。
時期を過度に意識する必要はない
ただ、転職のタイミングを考えるうえで、求人数が増える時期を過剰に意識する必要はありません。
中途採用においては入社時期が人によって異なるのが一般的で、求人の有無も該当するポジションに空きが出た場合など、企業の状況によって変動します。
そのため、全体の求人数が多い時期が、自分の希望条件を満たす求人が多い時期とは限りません。
転職活動においては、職務経歴書の作成などの準備をしたうえで、常に求人情報をチェックしておき、自分の希望条件を満たす求人に応募することが重要です。
各求人の募集ポジションは充足することもあります。
そのため、今すぐの転職を考えていなくてもスカウトを受け取って求人の情報を常に収集しておくことは有効な手段です。
転職の準備を始めるべきタイミング
本格的な転職活動の前から始める
求人に応募し、面接を受け始めるという本格的な転職活動を始める前のタイミングでも、準備できることがあります。
これまでの自分自身のスキル・経験を整理し、どう評価されるかを把握することです。
自身の経験やスキルがどう評価されるかを知ることは、転職すべきタイミングを考えることにも役に立ちます。
現状の自分のスキル・経験で希望条件を満たせる求人に採用される可能性があるのか、もしくは今の職場で自分のスキル・経験を高めて、もう少し後のタイミングで転職活動を始めるべきなのか、といった検討ができます。
自分の経験・スキルの評価を把握するには、転職支援のプロであるヘッドハンターに相談することや、企業からの求人案内を受け取ることなどが有効です。
退職のタイミングも考える必要あり
内定が決まってから退職となる場合、スムーズな退職を実現しなくてはなりません。独断で決めずに、できる限り迷惑がかからないようなタイミングで退職をしましょう。
退職前の準備
退職までの作業計画を立てましょう。残務処理や引継など、意外とやることは多いものです。それぞれの作業に要する時間を算出し、退職を希望する日から逆算して具体的な作業計画を立てましょう。
退職交渉の仕方
内定を承諾したら、次に行う大きな仕事は現職の会社との退職交渉です。退職後にビジネスで前職の会社と関わるシーンも出てくるかもしれません。会社の事情や人間関係を意識しながら、円満退社を目指すことが大切です。
また、退職の意思は、周りの同僚に伝える前に、必ず直属の上司に伝えるようにしてください。退職の話題は想定以上に広まりやすく、周囲に悪影響を与えかねません。まずは直属の上司に、個別に相談するようにしましょう。
退職意思を伝えるタイミング
退職意思を伝えるタイミングの期日は、会社の就業規則で定められていることがほとんどなので、それに準じて伝えるタイミングを決めるとよいでしょう。しかし、最も重要なのは、ご自身の立場や引き継ぎ内容を考慮することです。忙しい時間帯での共有は避け、上司との相談の結果、退職日が決定したら退職願を提出することをおすすめします。
自分にとってベストな転職タイミングを見つけることが大事
ベストタイミングは人それぞれ
転職のタイミングについてはさまざまな考え方がありますが、タイミングを見極めるうえで重要なのは、自身の転職の軸に沿って決めることです。
転職は人生における大きなターニングポイントになります。
「いつどのようなタイミングで転職するか」よりも、「そもそもなぜ自分は転職したいのか」を掘り下げて考え、転職理由と転職によって実現したいことを明確にすれば、自ずとタイミングも見えてくるのではないでしょうか。
例えば現職において目標としている役職に就いたら、あるいは特定のスキルを身に付けたら転職を考えるなど、自身でタイミングを設定することもできます。自身の価値観や基準に沿ってタイミングを決めることをおすすめします。
ライフイベントとの兼ね合いも考慮に
転職は私生活にも影響を及ぼします。転職することによって一時的に給与が下がることもあります。
結婚や出産、育児など、出費の大きいタイミングをある程度考慮することは必要になります。自身のライフイベントを想定して、転職するのにふさわしいタイミングを見極めましょう。
転職のタイミングで迷ったら、転職エージェントに相談してみよう
いつ転職すべきか。その答えを知るには、転職エージェント・ヘッドハンターなどの転職支援のプロに相談することも選択肢の一つです。
転職エージェント・ヘッドハンターは、求人紹介だけではなく、その前段階の自己分析やキャリアプランの相談に応じてくれる場合も多いので、転職に対する方針が固まっていない段階でも利用するメリットがあります。
ビズリーチは企業やヘッドハンターからスカウトが届く転職サービスです。
スカウトを受け取り、ヘッドハンターとの面談・面接を行うことで、自身のスキル・キャリアの棚卸しができ、それらは転職のタイミングの見極めにも役立ちます。
転職のタイミングで迷いや不安のある方も、ぜひ一度ビズリーチに登録してみませんか。