会社概要
【基本情報】
● 設立年月日:2017年4月5日
● 代表者:中村 公治
● 本社所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜2-3-12 新横浜スクエアビル 6階
● 事業内容:
①オンサイトアンモニア供給システムの研究開発、販売及び設備保全
②アンモニア合成触媒の研究開発、製造及び販売
③アンモニア及びアンモニア関連製品の製造及び販売
【「ノーベル賞候補」世界初のアンモニア合成技術を持つベンチャー企業(約76億円資金調達済・今後も増資予定)】
当社は、100年以上続くアンモニア合成技術の常識を変えた、世界初のアンモニアの合成技術を保有する東京工業大学発のベンチャー企業です。
多数のVCや国内を代表する大企業から、国内スタートアップの資金調達額としてはトップクラスの規模である累計約76億円の資金調達をしており、IPOを目指しています。
当社が保有する新技術を開発した教授は、「ノーベル賞候補」にも選出されています。「CO2の削減」「世界人口の増加に伴う食品問題」が叫ばれる中、アンモニアがこれらの問題を解決する鍵とも言われております。
アンモニアは、日常生活であまり馴染みがないかもしれませんが、私たちの生活に必要不可欠な存在であり、肥料を中心として幅広い用途で使用されています。
例)アミノ酸、農業肥料、化学繊維、火力発電所におけるNOxの無害化、化学品の原料、半導体窒素膜、CO2フリー燃料(燃料電池含む)、水素キャリア 等。
アンモニアは、生産される化学品の中でも最大級の生産量を誇っており(世界の年間生産量は約2億トン)、エネルギー・製造業といったCO2を排出する産業や水素を取り扱う業界、食品業界等に至り、巨大なマーケットが存在しています。
アンモニアの世界生産量推移は、2016年「1.79億トン」から2025年「1.96億トン」に拡大する見込みです。今後は、燃料用途を中心に、更に需要が飛躍的に拡大する予想があり、国内のアンモニア需要は、発電用燃料向けを中心に、50年間に30倍にも膨らむとも言われています。
また、アンモニア(NH3)と水素(H)は、密接な関係にあり、アンモニアから水素を取り出す、水素の代わりにアンモニアを代替する、水素の代わりにアンモニアを輸送する等、様々な活用が期待されています。
世界の水素インフラ市場は、2015年「7兆円」から2050年「160兆円」に達する予測で、「定置型燃料電池」「燃料電池車(FCV)」「水素発電所」及び周辺インフラを中心に、需要が凄まじい勢いで拡大する中、アンモニアが次世代のエネルギーとして注目されています。
● 「2050年カーボンニュートラル」の達成に向けて
「2050年カーボンニュートラル(2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする目標)」に伴う「グリーン成長戦略」の重要分野の1つに、燃料アンモニアが位置づけられています。当社は、燃料アンモニアサプライチェーンの構築プロジェクトを専門に担っており、経済産業省及びNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)から、2030年度までの10年間に総額598億円の予算を投じることが決定されています。アンモニアは炭素を含まないため、クリーンエネルギーとして利活用が進むと考えられます。
● 人口増加で加速する世界の食料問題の解決に向けて
現在、世界では9人に1人、8億人を超える人が飢餓に苦しんでおり、国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の2番目のゴールに「飢餓をゼロに」があげられています。世界人口が2050年には約100億人に到達すると言われている中、アミノ酸・農業肥料などに使われているアンモニアは、十分な食料を供給するのに今まで以上に必要不可欠な存在となります。アンモニアの安定供給が、農作物の安定供給、そして今の人口は存在し得ないと言っても過言ではありません。
アンモニアの活用分野が拡大される中、世界中でアンモニアの供給が追いついていない状況です。国内でアンモニア製造を行っている会社は4社しかなく、効率的なアンモニアの生産は社会にとって喫緊の課題です。
当社が保有する新技術は、あらゆる社会課題の解決、並びに世界に通用するポテンシャルを秘めており、新技術の応用と、他社との積極的な協業開発の上、アンモニア産業におけるサプライチェーンイノベーションを起こしていきたいと考えております。2015年時点で120以上の国や地域でアンモニアを生産していない国がある中、世界中でアンモニアのオンサイト生産を推進していく予定です。
【小型オンサイトアンモニア生産システム向けとして2種類のビジネスモデルを展開】
「モジュールシステムの開発」と「EPC基本販売」を主軸にビジネスを展開しています。従来の手法よりも「低温」「低圧」「スモールスケール」でアンモニアを製造する技術を保有しており、より「効率良く」「低コスト」でのアンモニアの生成することを可能にさせました。
● モジュールシステム
モジュールシステム小規模需要者(アンモニア需要量:年間500~5,000トン)向けに、小規模でのアンモニア生産を可能にするモジュールシステムおよびライセンスの販売を行っています。
● プラント基本設計
中規模・大規模の需要者(アンモニア需要量:年間1万トン以上)向けには、①触媒、②基本設計、③プロセスライセンスの販売を行っております。
【100年以上続くアンモニア生成技術の常識を変えた画期的な技術を保有】
当社の新技術(エレクトライド触媒)を用いることで、既存技術が抱える課題を解消することが可能です。アンモニアの生成において、従来の方法よりも、「低温(数10~100度低い温度)」、「低圧(4分の1の圧力)」で済むため、CO2の排出量を低減できます。また、プラントを小型化することができるため、分散生産することで、アンモニアの輸送・貯蔵等のサプライチェーンに係るコスト削減や環境負荷が低減できます。
● 既存技術 ハーバー・ボッシュ法とは?
現在のアンモニア生産は、約100年前に生まれたハーバー・ボッシュ法という技術を採用しています。万能な生成法ではなく、「CO2の排出」や「エネルギー・輸送コスト」等、多くの課題を抱えています。アンモニアの生成過程で大量のCO2が排出され、また、大型の設備が必要なため、膨大なエネルギーコスト(高圧設備の初期投資とランニングコスト)と輸送コスト(生産コスト以上のコスト)がかかります。
● 新技術 エレクトライド触媒とは?
東京工業大学の細野栄誉教授らによって発見・発明された触媒です。電子がマイナスイオンとして振る舞うエレクトライド(電子化物)を用いたアンモニア合成触媒で、当社は、このエレクトライド触媒を用いることで、低温・低圧でアンモニアの合成が可能な「小型オンサイトアンモニア合成装置」を開発しています。
【多数のVC・大企業から多額の出資を受け、パートナーの豊富な経営ノウハウや広範なネットワークを活かし、新領域・新規開拓を加速】
環境・食料問題といった社会課題を解決する重要性、当社が保有する革新的な新技術に対して、社会的に大きな評価・期待・信頼を頂いております。既に多数のVC・大企業から累計約76億円資金調達をし、今後も更なる増資を予定しております。
また、パートナーと協業することで、各社が持つ豊富な経営ノウハウや広範なネットワークを活かし、新領域・新規開拓を加速し、アンモニア産業におけるサプライチェーンイノベーションを起こしていきたいと考えております。
下記、パートナー(株主/事業提携/共同研究)一覧。
● 味の素株式会社
● 国立研究開発法人科学技術振興機構
● 国立大学法人東京工業大学
● ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社
● 株式会社みらい創造機構
● 芙蓉総合リース株式会社
● 三菱ケミカル株式会社
● 三菱UFJキャピタル株式会社
● 第一実業株式会社
● 日本郵船株式会社
● 出光興産株式会社
● 株式会社INPEX
● 山九株式会社
● 西日本プラント工業株式会社
● 株式会社日本政策投資銀行
● 三井住友信託銀行株式会社
● i-nest capital株式会社
● 株式会社環境エネルギー投資
● 横河電機株式会社
● Heraeus Group
【「ノーベル賞候補」の東京工業大学 細野研究室発のベンチャー企業】
2017年.UMI・味の素・東工大教授陣(細野栄誉教授等)の出資により設立しました。オンサイトアンモニアシステムの社会実装を目的とし、現在、開発・商業化を進めています。
● UMI(ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター)
約200億円運用をしている国内素材・化学分野トップのベンチャーキャピルであり、日本の技術力を強化し、世界に通用する産業構造の醸成を目指しています。
● 味の素
うま味調味料でお馴染みの世界トップクラスのアミノ酸メーカーであり、「10億人の健康寿命を延伸」と「環境負荷の50%削減」の実現を目指しています。
● 細野秀雄栄誉教授
東京工業大学 フロンティア研究機構 教授。2012年より東京工業大学 元素戦略研究センター長。多岐にわたる研究成果により、国内外において様々な賞を受賞しており、ノーベル物理学賞受賞有力者の一人に挙げられています。
2019年.パイロットプラントの運転を開始しました。既に24時間365日安定運転を実現しており、排出量・耐久性共に良好な結果を得ています。
2022年.約40億円の資金調達を実施しました。初号機の受注も完了し、地産地消を可能にする小型アンモニア製造装置の普及と、新たな触媒や新規プロセスの開発に充当に向け、プロジェクトを進めています。
2025年.商業機の稼働・量産化を計画しており、この頃には、アンモニア生産量が年間数百トンを超える想定です。
【私たちの生活を取り巻く社会問題】
「世界人口の増加に伴う飢餓」「CO2の増加に伴う地球温暖化」等、私たちの生活は、様々な脅威にさらされています。持続可能な社会の実現に向けて、当社が保有する新技術を活かし、下記一例ではございますが、様々な社会課題の解決に努めたいと考えております。
● 食料問題(農業肥料)
農作物など植物の生育には窒素(N)が必須で、その供給源としてアンモニア(NH3)が使われています。アンモニアの用途の85%程度が農業用肥料にあたり、この人口増加を支えているのが、アンモニアになります。世界の人口は増え続け、今や80億人を超えており、2050年には約100億人に増加すると言われている中、アンモニアが、食料問題を解決する大きな鍵となります。
● 脱炭素(火力発電用の燃料)
アンモニアは、燃焼してもCO2を排出しないため、火力発電用の燃料の活用への期待が高まっています。世界で排出されるCO2など温室効果ガスの多くは、石炭や石油など化石燃料のエネルギー利用から発生していますが、化石燃料をアンモニアに代替することで、環境負担の軽減に繋がります。
● 脱炭素(グリーンアンモニア)
CO2を排出しない方法で生成されたアンモニア(グリーンアンモニア)が、次世代エネルギーとして期待されています。グリーンアンモニアは、再生可能エネルギーを用いて、水素(グリーン水素)を原料としています。グリーン水素は、水(H2O)を電気分解して作る水素(H)のことで、水素を作る過程でCO2を排出しません。グリーンアンモニアを様々な分野に活用することで、環境負担の軽減に繋がります。
● 脱炭素(水素キャリア)
水素はほぼ無限に存在する元素で、使用時にCO2を排出しないため、クリーンな次世代エネルギーとして期待されています。ただし、輸送・貯蔵等の取り扱いが非常に難しい物質のため、水素(H)を運ぶのに、取扱いが容易な化合物であるアンモニア(NH3)を輸送・貯蔵し、燃料として使用する際に水素を取り出す方法(水素キャリア)が考案されています。現在、「発電用ガスタービンでの直接燃焼」「微粉炭発電ボイラーでの混焼」「固体酸化物形燃料電池の燃料への活用」等、実証実験が各地で進められており、今後の動向に期待が高まっている分野で、水素キャリアが一般化することで、水素の普及率が高まり、環境負担の軽減に繋がります。
【持続可能な社会の実現に向け、環境・食料問題等の解決を目指しています】
より環境に優しく、より低コストで、より多くの社会ニーズに応えるため、今私たちが取り組まなければならない課題は多数あります。
例)「既存触媒の量産化・コスト削減」「新規触媒の研究開発」「反応分離プロセス開発」「モジュールのプロセス最適化・コンパクト化」「コスト削減(機器調達の合理化)」「独自反応器設計」「変動電源対応」「大規模生産に向けた技術開発」「アップストリーム・ダウンストリームとのインテグレーション」「分散型肥料製造の事業開発」「プラントO&Mビジネスの構築」「カーボンクレジットなどの新規ビジネスモデル構築」「業界を超えた新たなパートナー開拓」等
当社では、Visionの実現に向けて、常に新しいことにチャレンジし、共に進化できる仲間を積極的に募集しております。
【化学業界・食品業界等を代表する企業出身者が経営陣として参画】
千代田化工建設、三菱化成(現三菱ケミカル)、豊田通商、味の素、旭化成工業出身者等々、化学業界・食品業界等を代表する企業出身者が経営陣として参画しています。技術・ビジネスともにバランスの取れた構成となっており、一人ひとりが持つ経営ノウハウを融合し、事業を推進しています。
当社の職員は、大手化学会社の触媒エンジニアや大手エンジニアリング会社のプロセスエンジニア、東京工業大学のポスドク、大手総合商社、コンサル、メガベンチャー、VC、株主からの出向者等、それぞれの分野で経験豊富なメンバーが集まっています。
【ビジョン・ドリブンで自由度の高いカルチャー】
● Vision・Mission(「脱炭素」「食料安全保障」の実現)に共感し入社した志の高いメンバーが多いです。
● 国内製造業界で、自社でライセンスを保有し、世界に事業展開している会社はとても稀有であり、世界に通用する国産技術の商業化・拡大化において、大きな意義を感じながら業務に関わることができます。
● 当社はスタートアップであり、部門ごとの垣根もなく、手を挙げれば何でも挑戦できる環境です。大手企業から裁量を求めて入社したメンバーが多いです。
幅広い年齢層の社員が働いており、成長意欲の高い若手と熟練したベテラン社員が混合した組織であり、様々な相乗効果を生んでいます。
● 全社的にリモートワークを積極的に導入しており、出社・リモートのハイブリット型で、ワークライフバランスのとれる環境です。