変えるのは女子大学ではなく、「日本の大学教育」
2020年に創立100周年を迎える昭和女子大学。実就職率は8年連続で全国女子大1位を記録するなど、先進的な大学において、国内でも希少な「副業・兼業限定」の求人を募集します。大学の先駆例にビジネスのプロとして挑むチャンスです。
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募集期間:2018年11月15日(木)〜 2018年12月12日(水)
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リーダーシップを持つ女性を増やし、ダイバーシティ経営の実現に寄与する
私は公務員という仕事を通じて、全国を対象に法律や制度を作ってきましたが、社会全体はそれほどすぐに変わりません。大切なのは、具体的な小さなことの積み重ねです。
今回、公募する職務も、全ての大学から見れば小さな取り組みかもしれません。しかし、この働きによって昭和女子大学が変わり、女子大学が変わり、日本の大学教育が変わっていく。それによって日本の社会が、日本の雇用が変わる。それを実現するための大切な一歩だと期待しています。社会に対する人材の厚みが増えれば、結果的には日本企業にもプラスになるところが多いはずだからです。
大学は長年、参入障壁が高い規制産業でしたが、現在は子どもの数が減り、大学数が増えたことで環境も激変しています。これまでうまくいっていた方法にだけ頼る大学は生き延びられないでしょう。約100年の女子教育の伝統を持つ昭和女子大学も、そのうちの80年はいわゆる「良妻賢母教育」に努めていました。就職氷河期を経たこの20年で大きくかじを切り、「卒業生が社会から期待され、就職を通して居場所を得ることは大学の社会的責任である」と考え、大学1年生からのキャリア教育に注力してきました。結果として、実就職率は8年連続で全国女子大1位を維持しています。
この環境をより発展させ、また社会に対して個人それぞれの強みを引き出すリーダーシップを持つ女性を増やすことが、今回の公募における最大のミッションです。具体的には、昭和女子大学の社会人向けの教育を行う「昭和女子大学ダイバーシティ推進機構」の戦略担当者のポジションを募集します。いずれも理事長特命補佐として、ビジネスプロフェッショナルの知見を有する方の「副業・兼業」を前提とした採用を行います。
大学の強みとなるのは教員の専門的知見に加え、学生や同窓生のネットワークはもとより、多くの施設・設備を有することです。特に後者は、社会人向けの教育をするには大変なアドバンテージだと思います。「昭和女子大学ダイバーシティ推進機構」は働く女性のためのビジネススクールです。男女雇用機会均等法が施行された頃に働き始めた方々で、企業の執行役員を務める人も出始めていますが、まだ一握りでしかありません。一方で企業は、女性管理職を増やそうとする動きのなかで、適する人材を見いだすことに苦労しています。それならば、リカレント(学び直し)の機会を提供し、適する人材を世に送り出すことが、昭和女子大学の持つ社会的な使命の一つではないかと考えたのです。
理事長・総長/坂東 眞理子
ビジネス現場での経験を「女子大学」というフィールドで生かす
主として企業向けの「昭和女子大学ダイバーシティ推進機構」には複数のコースを設けており、マネジメントステップアップコースの受講者が、子会社の代表取締役に抜てきされるといった成果も出始めており、良い実例が生まれてきています。執行役員や社内取締役養成コースもはじまります。時代の要請に応えていると感じますが、大きな目標に対しては参加する会員企業の数がまだまだ十分とはいえません。
そこで、大学内部からの視点だけではなく、ビジネスの現場に立つ方を招くことで、女性活躍推進に向けた活動をより一層促進したいと考えました。企業や社会のニーズをくみながら、会員企業のハートに響くようなセミナーやプログラムの企画、あるいはマーケティング施策の推進を担う戦略を担当していただく方と出会えればと思っています。私たちが提供できる価値に、多くの企業に気づいてもらう戦略の推進がミッションです。
また、大学運営に欠かせない資金面についても、さらなる拡充を行うべく、ファンドレイジングの企画を共に推進できる方も募集します。昭和女子大学ではクレジットカードが利用できる「F-REGI 寄付支払い」を導入するといった取り組みも行っていますが、寄付活動が先進的なアメリカと比べて、日本では改善の余地が大きく残っている分野です。例えばアメリカでは、「ファンドレイジングマラソン」や「著名人を招いたディナーや朝食会」といった催し、大学が所有する建物の命名権など、クリエーティブなアイデアで寄付を募る事例があります。あるいは、教授や研究者に対する個人寄付も進んでおり、外部からの人材養成も可能になっています。
昭和女子大学としても、従来型の同窓生たちへのアプローチといった寄付活動だけでなく、創意工夫によって企業からの寄付を募る企画やシステムづくりを急ぎたいと考えました。次代の日本を良くするためには、次代を担う若者を養成する大学自身が、変わらねばなりません。その観点からご寄付をいただく取り組みが、日本では弱いままです。
いずれも、ご自分が専門家として今までのキャリアで培ってきた能力の一部分を活用し、人材養成や社会を良くするのに助太刀しようと、参加してくださる方との出会いに期待しています。
今回の募集について
今回は、各領域でビジネスプロフェッショナルとして活動する方を対象にした「副業・兼業限定」の人材募集となります。基本的には週に1日、東京・三軒茶屋駅を最寄りとする昭和女子大学への出校、またはメールや電話といったツールを用いて、戦略に関するコミュニケーションを取れる方が対象となります。
これまで大学の現場に立つのは、主として研究の道を進んだ教授陣をはじめ、アカデミックな世界で生きる人々でした。しかし、これからの大学運営は、その視点だけでは立ち行きません。官庁の要職を歴任し、評論家としても活動する坂東眞理子理事長・総長を筆頭に、今後はビジネスプロフェッショナルと共に、広いネットワークを用いて学生を支えていく、インクルーシブな大学でありたいと考えています。いわば大学のオープン・イノベーションです。
求める人物像
今回の職務における社会的意義や、昭和女子大学の理念に関する理解をはじめ、異なる価値観に出会った際にも「面白い」と感じ、エネルギーをかき立てられる人が理想です。
昭和女子大学ダイバーシティ推進機構の戦略担当者については、社会の多様化や女性のリーダーシップといった分野に造詣が深く、過去にこの分野に関わった経験がある人、また、ダイバーシティに積極的な企業とのネットワークを持ち、情報収集に強みがある人を求めています。
広告代理店や企業の人事・研修担当、転職エージェント、コミュニティーマネージャーなどの経験を有する方であれば、なお歓迎いたします。
ファンドレイザーは、寄付活動の企画・立案だけでなく、広報部と連携した昭和女子大学の宣伝・広報活動の戦略にも携われます。マーケティングやクリエーティブの現場で培った企画力と発想力を武器に、日本の大学における先駆例となっていく意欲のある人を求めます。広告代理店やメディア企業での実務経験があれば、生かせる機会が多いでしょう。
得られるキャリア価値
「女子大学で働く」という経験は、むしろビジネスの現場にいる方のほとんどが持ちえない希少なキャリアといえます。その機会を前向きに捉え、エンジョイできる方にとっては、またとない経験となります。両募集ともに、日本の大学では成功例も実施例も少ないことからも、自らがパイオニアとなれるチャンスでもあります。
また、日本における全ての大学も、今回の募集にまつわる悩みを同じように抱えています。昭和女子大学が先進的な取り組みを構築できれば、新しいビジネスモデルとして水平展開も可能となるかもしれません。ビッグピクチャーを描き、「働き方」や「大学教育」の未来に寄与する意欲を持つ方の応募を、心待ちにしています。
募集職種
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【副業兼業】理事長特命補佐 兼 チーフ・ソーシャル・リレーション・オフィサー(CSO)
【仕事内容】 ファンドレイジングの企画立案、マーケティング戦略策定をお任せ致します。 ①ファンドレイジングの企画、システム作り、募集活動戦略の立案 (例)ー 同窓生へのアプローチ - 本学のサポーター作りとファンドレイジングの仕組みの構築 - ファンドレイジングのイベント(ファンドレイジング・ディナー等々)企画 ②広報部と連携して、広く社会にアピールするための本学の宣伝・広報活動戦略の立案 【その他】 ・週1回程度の勤務を想定しています(リモートワークも可) ・報償費10万円/月および交通費をお支払いします ・職員としての雇用ではなく、業務委託になります ・レポートライン:理事長室長→理事長 【募集背景】 社会の変化とともに大学のおかれる状況も変わりつつある中、本学の魅力発信力を高めて、外部から経営資源を集める新しい手法を確立するために、学外の人材の力が必要と考えております。 大学という枠に収まらず柔軟な思考で斬新なアイディアを企画・実行いただける人材を募集致します。
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【副業兼業】理事長特命補佐 兼 チーフ・リカレント・ラーニング・オフィサー(CRO)
【仕事内容】 本学ダイバーシティ推進機構のプログラム企画立案、マーケティング戦略策定をお任せ致します。 ①ダイバーシティに関しての社会のニーズや変化を的確に捕捉し、時代に合わせた機構のセミナー、プログラムのメニュー作り ②新規会員企業獲得戦略の企画、立案および実施 ③現会員とのコミュニケーション戦略の立案 【その他】 ・週1回程度の勤務を想定しています(リモートワークも可) ・報償費として10万円/月および交通費をお支払いします ・職員としての雇用ではなく、業務委託になります ・レポートライン:理事長室長→理事長 【募集背景】 本学は、ダイバーシティ推進および働き方改革を企業の競争力に活かす、ダイバーシティ経営の実現に寄与すべく「ダイバーシティ推進機構」を2016年に設立しました。 政府や経済団体も女性の活力発揮の必要性を認識し、2020年までの様々な取り組みが始まりました。 このような動きにともない、本学約100年の女性教育の伝統と経験・知見を活かし、「女性のリーダーシップ」を育成する新しい機構が、より広く日本の女性のパワーアップに貢献できる仕組みをともに創っていただける方を募集します。