一般社団法人渋谷ユナイテッド

一般社団法人渋谷ユナイテッド

渋谷区が持つリソースを活用し、スポーツ・文化活動の新しい形を

近年、中学校の部活動は、種目によっては部員数が減少し団体競技の試合に必要な人数が集まらない、専門的な指導ができる教員や顧問が不足するなど、多くの課題を抱えています。そうした現状を踏まえ、全国に先駆けて、部活動を地域クラブへと移行し新しいスポーツ・文化活動の実現を目指しているのが、一般社団法人渋谷ユナイテッド(以下、渋谷ユナイテッド)です。今回は、法人の最高執行責任者となる事務局長を募集するにあたり、渋谷ユナイテッドの事業概要や今後のビジョンについて、渋谷区長の長谷部健氏にお話を伺いました。

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募集期間:2022年2月22日(火)〜 2022年3月21日(月)

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  • 学校から地域へ。部活動の新しい形を渋谷区が実現する

    渋谷区長/長谷部 健 ──はじめに、渋谷ユナイテッドが設立された背景や掲げている活動理念、役割について教えてください。 近年の中学校の部活動では、生徒が希望する部が少ない、部員が少なく思うように活動ができない、部活動を担当する教員が足りないといった多くの課題を抱えています。さらに、教員の働き方改革の視点からも、部活動を従来のように学校や教員に委ねる方法では、これまで通りの活動を将来も続けていくことが困難な状況になっています。 そのような状況下で、文部科学省では令和5年度から「段階的に部活動を地域に移行していく」という方針を打ち出しました。そこで、渋谷区は全国に先駆けて、部活動の地域クラブへの移行を視野に「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」を立ち上げました。 まずは渋谷区役所内にスポーツ部という専管組織を立ち上げ、そこに専門員2名を配置し、渋谷区内の中学校の部活動に関する実態の調査・研究を進めながら、学区域を超えた種目単位の合同部活動や、子どもたちの興味に応じて楽しんで参加できる新たな部の創設を計画しました。 そして、こうした計画の推進には、学校や地域だけでなく、渋谷のまちに点在するソフト・ハードのリソースを生かしながら、従来の枠にとらわれず柔軟な発想で事業を展開できる組織が必要と考え、令和3年10月に「一般社団法人渋谷ユナイテッド」を設立しました。 渋谷ユナイテッドは「渋谷に住む人・渋谷で働く人・渋谷で学ぶ人・渋谷が好きな人など渋谷民の誰もが、スポーツや文化活動を楽しくする・見る・支える・つながる経験を通して、生涯に渡り、心身の健康増進をする取組や環境を創ること」を目指し、渋谷区の持つリソースを活用しながら、子どもたちの夢の実現やスポーツ・文化活動の発展を総合的にプロデュースする組織です。 ──令和3年から試行されている「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」について教えてください。 「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」では、令和3年11月から、試行事業として新たな取り組みにチャレンジしています。例えば、フェンシングやボッチャ、パソコンなど運動部に限定することなく幅広いニーズを捉え、新たな種目を導入しました。 また、各種目の講師には渋谷区にゆかりのある企業、プロスポーツ経験者、競技団体など多くのパートナーの皆様にご協力をいただいています。区内のボウリング場に所属するプロボウラー、日本将棋連盟や日本フェンシング協会などの専門指導者、IT企業の社員など、ご協力いただく方は多岐にわたり、ダンス部は区内のD.LEAGUEチームがプロデュースしています。 参加している子どもたちからは「ダンス部は今まで学校になかった部活動なのでとても楽しい」「パソコンの専門的な知識や技能が身に付くし、eスポーツの体験もできてうれしい」「プロの先生からじっくり将棋が学べる」といった声が寄せられており大変好評です。 一方、講師からは「最初は表情が硬かったが、一緒にダンスを踊るうちに距離感が縮まった。ダンスは最初の一歩を踏み出しにくいイメージがあるが、体験してみると楽しかったようで子どもたちが笑顔になる」「回を追うごとに、違う学校の生徒たちとコミュニケーションが生まれ、すごく活発で良い形になってきている。生徒のレベルはそれぞれでも楽しみながらスキルアップを目指して取り組んでいる」などの声が寄せられており、手ごたえを感じています。

    あらゆる世代がスポーツや文化活動を楽しめる環境の実現へ

    ──プロジェクトは令和4年度から本格稼働されるようですが、今後の事業展望について教えてください。 まず、これまでのトライアルを踏まえ、子どもたちのニーズを捉えた部活動を継続しながら新たな部活動にも取り組む予定です。 また、最新のスポーツ科学の知見を有する研究者や大学等との連携による「コアプログラムの開発」にも取り組みます。これは、子どもたちのけがを予防し自主性や主体性を伸ばすことを目的とし、体の可動域や体力を客観的に捉え、自分自身にあった種目や適性を把握していくもので、これからの活動において重要な取り組みの一つです。 そして、最も力を入れていくのは「総合型地域クラブ」を視野に入れた事業展開です。中学生に限らず、あらゆる世代がスポーツ・文化活動を楽しめるように対象年齢と事業領域を広げていきます。 まずは、幼児向けの「水泳教室」や、走り方・投げ方などを指導する「陸上教室」を、会員制の自主事業として実施します。渋谷区ならではの取り組みとして、プールなど複数の区立スポーツ施設の空き時間の活用や、代々木公園の陸上競技場における事業実施を予定しています。 将来的には、スポーツに対するニーズの的確な把握、安全で魅力的なプログラム提供、そして継続を促す会員向けサービスなどにより、さまざまな事業を展開し、地域に愛され、あらゆる世代が楽しめる「総合型地域クラブ」を目指していきます。 そのために、安定した法人運営体制を確立し、スポンサーセールスを含めた自主財源の確保など、クラブ経営の基盤をしっかりと整えていきたいと思っています。 ──そのような取り組みを進めるなかで、今回、事務局長を募集する背景について教えてください。 渋谷ユナイテッドは、渋谷区の持つ多種多様なリソースを活用しながら「部活動から地域クラブへ」と事業活動を展開し、将来的にはあらゆる世代に愛される「総合型地域クラブ」を目指します。 そのためには、従来の行政のノウハウだけではなく、スポーツクラブや企業経営の手法、スポーツビジネスの経験やノウハウなど新たな風を吹き込み、安定したクラブ経営を実現する必要があります。 渋谷区に根差した自治体発の総合型地域クラブ「渋谷ユナイテッド」が部活動改革の「渋谷モデル」として成長していけるよう、今回、クラブ経営にチャレンジしていただける方を募集することにしました。

  • 民間企業で培った経験をクラブ経営というフィールドで生かす

    ──今回募集する事務局長に期待することを教えてください。 事務局長となる方には、実質的なクラブ経営者として、渋谷区と連携した渋谷ユナイテッドの活動ビジョンづくり、事業プログラムの計画作成、広報プロモーション、区内のリソースと連携した各事業プログラムの企画・立案・運営などを行っていただきます。 また、学校や保護者との交渉・説明、渋谷区や関係者との実務的な調整事務、スポンサーセールスを含めた自主財政基盤の確立、契約・経理・職員管理等の法人運営事務を担っていただきます。 ──どのような経験やスキル、マインドを持つ人物を求めていますか。 現在の組織体制として、代表理事は中学校で校長の経験がある前渋谷区教育長が務めており、学校関係者とのネットワークや教育・部活動に関する多くの知見と経験があります。また、専任の職員1名は前渋谷区オリンピック・パラリンピック担当部長で、事業プログラムの調整業務の経験が豊富です。さらに、渋谷区から行政実務の経験が豊富な職員を派遣し、その他にも外部から2名がコンサルタントとして関与するなど、教育・行政・スポーツなど各分野の経験を持ったメンバーで構成されています。 ここに加わっていただく事務局長には、スポーツクラブや企業経営等の経験やノウハウを持った人材を希望しています。現在の体制には企業経営やクラブマネジメントの知見等が不足しているため、マーケティング、広報、スポンサーセールスといったスキルやネットワークを有した方を求めています。 また、渋谷区とともに、部活動改革やスポーツ・文化振興を実現していくビジョンや熱意を持って取り組んでいただくことを期待しています。 一方、これまで部活動を担ってきた校長や顧問等の学校関係者との交渉・調整が不可欠なため、教育や部活動の問題に関心があると良いですね。また、区内のスポーツ施設や団体等との連携・役割分担を図るため、関係者と円滑にコミュニケーションをとれる方ならご活躍いただけるでしょう。

    ──事務局長として働くことで得られる経験やスキル、キャリア価値はどういったものですか。 学校や地域の関係者、民間事業者など、官・民の多様な人々とのコラボレーションによるネットワーク構築の経験、コミュニケーション能力や調整力が得られます。また、全国の自治体のロールモデルとなる部活動改革の「渋谷モデル」を実現することは大きな実績にもつながるでしょう。 部活動改革は現在、教育界のみならず社会的にも新たなビジネストレンドであり、ここで得られた経験はどの業界でも通用する貴重な財産になると考えています。 ──最後に、この記事をご覧の方へメッセージをお願いします。 私たちは、あらゆる世代の人々が渋谷ユナイテッドの活動に参加し、生涯にわたってスポーツや文化活動に親しみながら、心も体も豊かで健康的な生活を送れるよう願っています。 そのなかでも渋谷区は部活動改革やスポーツ・文化振興において、全国の自治体のフロントランナーとして取り組み、関わる人全てが笑顔になれる活動を創り出します。 今回募集する事務局長は、部活動改革の「渋谷モデル」の総合プロデューサーとして、大きなやりがいと可能性にあふれています。新たな都市型スポーツ・文化振興モデルの創造に、一緒に取り組んでみませんか。

募集職種

  • 事務局長/渋谷区のスポーツ・文化振興を推進する最高執行責任者

    経営者・CEO・COO等事業企画・事業統括経営企画・経営戦略

    東京都

    【募集背景】  中学校の部活動では、「種目によって部員数が減少し団体競技の試合に必要なメンバーが集まらない」「専門的な指導ができる教員や顧問のなり手が不足する」など多くの課題があります。同時に、教員の働き方改革の視点からも、部活動を従来のように学校や教員に委ねる方式では、これまで通りの活動を続けていくことが難しい状況となっています。  渋谷区では、生徒のニーズに応える部の設置及び学校の働き方改革を見据えた部活動の実施を目的として「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」をスタートし、その仕組みを推進する体制として、昨年(令和3年)10月、「一般社団法人渋谷ユナイテッド」を設立し、新たな部活動の創造に取り組んでいます。  渋谷ユナイテッドは、渋谷区のスポーツ・文化活動の振興・普及を活動理念とし、最終的には、すべての部活動をユナイテッドクラブにして、生徒だけではなく、渋谷区に関わる多くの人たちが活動に参加して生涯に渡ってスポーツや文化活動に親しみ、豊かな人間性を養い、人間的成長につながるような取り組みや環境を創っていきたいと考えています。  現在、その取り組みや運営の資金は税金を投入し行っていますが、今後は自主運営できる「総合型地域クラブ」となることを目指しています。また、一般社団法人として創成期にあり、安定した法人運営を確立していく必要があります。そこで、区内のスポーツ・文化活動の状況や実態を理解し、自主財源を得るための企画・立案から運営までを統括できる方に、事務局長として法人の経営全般をお任せしたいと考えています。 【業務内容】  実質的なクラブ経営者として事業の企画立案とともに、自らも実働部隊として活動していただきたいと考えています。部活動改革を進めるうえでは学校教育全般、部活動の歴史・課題等の認識が必要となります。区内のスポーツ・文化活動の実態、区内施設等を把握・理解した上で仕事を創り上げていただきます。 ・渋谷区と連携した活動ビジョンづくり、事業プログラムの計画作成、広報プロモーション ・区内リソースと連携した各事業プログラムの企画・立案 ・学校や保護者との折衝・説明、渋谷区や関係者との実務的な調整事務 ・スポンサーセールスを含めた自主財政基盤の確立 ・契約・経理・職員管理等の法人運営事務 等 【組織体制】 体制:代表理事(常勤)1名、固有職員1名、渋谷区からの派遣職員2名。    その他にもコンサルティングとして、外部スタッフ2名。理事も積極的に事業に関与しており、サポート体制があります。 事務所:渋谷区役所近くのビル9階事務所

転職が決まりご報告いただいた方にはお祝いを用意しております。