JFEスチール株式会社

人の力で、経営課題を「ビジネスチャンス」に変える
GX(グリーントランスフォーメーション)やDX(デジタルトランスフォーメーション)など、大きな転換点を迎えている鉄鋼業界。世界トップクラスの技術力を強みとするJFEスチールの広瀬政之代表取締役社長は、「設備や研究に向けていた投資を人にも向けていく」と宣言します。社会を支える鉄鋼業に、なぜいま人の力が必要なのか。思いを語っていただきました。
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募集期間:2024年7月10日(水)〜 2025年2月28日(金)
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キャリア採用にかける広瀬政之社長の本気を、語っていただきました。
社会を支える「鉄」、その競争力は「人」が生む
鉄はあらゆる産業・社会を支えている
代表取締役社長/広瀬 政之 鉄は、いたるところに使われている産業の源ともいえる素材です。ビルや橋などの建造物、鉄道や船、自動車などの乗り物もそうです。人々にとって最も身近な素材であると同時に、安価で加工もしやすく、人類の歴史のなかで非常に長期にわたって使われ続けてきました。鉄なくしては社会そのものが成立しません。 しかし率直に言って近年、若い世代を中心に重厚長大なモノづくりメーカーに人が集まりにくくなっています。鉄鋼業界は「装置産業」のイメージが強く、実際これまで製鉄所の新規設備の建設や既存設備の更新等に多くの投資をしてきました。 JFEスチールは、技術開発・研究開発に注力し世界最高の技術で高品質の鉄を供給し続けることで、社会と経済の発展に貢献してきました。その役割はこれからも何も変わりませんが、これから先、その役割を果たし続けるためには、これまで設備や研究に向けてきた投資を、人にも向けていかなければいけません。競争力の源泉は人なのです。
GX・DXへの挑戦
鉄鋼業界はいま、大きな変革期にあります。人口減少に伴う内需の縮小、中国の粗鋼生産量の増加を背景としたグローバル競争の激化、地政学リスクの高まり…。なかでも急務となっているのが、GXです。 鉄鋼業から排出される二酸化炭素(CO2)量は、日本全体の13%を占めており、まさに待ったなしの対応が迫られています。JFEスチールも2050年カーボンニュートラルの実現を目指しており、超革新高炉(カーボンリサイクル高炉)や高効率・大型電気炉などの超革新技術開発に複線的に取り組んでいます。 カーボンニュートラルは最も重要な経営課題であると同時に、大きな成長機会でもあります。自動車用ハイテンや電磁鋼板などのエコプロダクト、省エネ技術等のエコソリューションといった競争力のある商品やサービスをグローバルに供給することによって、世界のカーボンニュートラルの実現に貢献していきたいと考えています。 DXについては、会社の競争力を根本から変える大きなインパクトがあると思っています。 「サイバーフィジカルシステム(CPS)」という技術をご存じでしょうか。現実の製造ラインのデータを仮想空間上のモデルに取り込み、高度な解析を行ったうえでそれを実機にフィードバックして、生産性や品質の向上、トラブルの防止等に役立てるものです。これはほんの一例ですが、こうした最新技術をあらゆる面で活用することで、将来、製造現場は自ら学習し、自律的に最適自動操業を行う「インテリジェント製鉄所」に進化を遂げるでしょう。 製造工程におけるあらゆるデータは、研究開発にも活用します。より付加価値の高い素材を開発できるかどうかに、社の命運がかかっているといっても過言ではありません。 こうした挑戦を実現するのも、やはり人なのです。従来の材料・機械・電気等の専攻以外にも、例えば環境分野やIT分野など新たなプロフェッショナルの知見を積極的に取り入れなくてはいけない。これこそが、いま、JFEスチールがキャリア採用に力を入れる大きな理由です。
人的資本経営「元年」
JFEスチールのキャリア採用は、約10年前に始まりました。2023年度は総合職では過去最多となる50名超を全社で採用し、本年度もそれを上回る規模の採用を計画しています。新卒採用の規模は維持する一方、キャリア採用の比率を年々高めている状況です。 2024年度は、当社にとって本当の意味での「人的資本経営元年」になると思っています。4月に「人財戦略本部」を新設し、社員の働きがい(=「仕事のやりがい×働きやすさ」)を高め会社と社員がともに成長することを目指す企業改革「ReFuture PROJECT」も立ち上げています。 人に関わる課題は、トップダウンで何かを決めて進めようとしてもなかなかうまくいきません。会社の課題を「自分ごと」としてとらえ、自ら率先して改善に取り組むような企業文化を醸成していかなければいけません。 今年から、私をはじめ幹部が各事業所を行脚し、タウンホールミーティングのように直接社員と対話する機会をもつようにしています。初回の対話会では社員から「会社を変えるって言うけど、どこまで本気なんですか」と聞かれました。 人の本気は、言葉だけでは伝わりません。ただ、そうしたミーティングをしていること自体が、変えようとしていることの証左だと思います。私は経営者として、本気で会社を変えたいと思っています。
鉄鋼業の可能性を解き放つ
鉄鋼に、「古い業界」というイメージがあるのは確かだと思います。しかしそれだけ、新たな可能性があるともいえるのではないでしょうか。 事業にしても組織にしても、変革が高いハードルであることは間違いありません。やったことのないことに挑戦するので、失敗もあるでしょう。私自身も間違えることはあると思います。しかし、失敗したら次にどうするかを考えたらいいのです。いまは、明日は何が起こるかわからない時代です。そんななかでもゴールをしっかり見据えて、変化に柔軟に対応しながら困難を乗り越え未来を切り開いていく。そうすることで、経営課題はビジネスチャンスにもなるでしょう。 現在の鉄は、金属学に基づいた理論上の強度の3分の1程度までしか実現できていません。硬さ、薄さ、加工性などのさまざまな面で、鉄はもっと進化できる。そしてそれはJFEスチールも、同じです。 当社は変革の真っ最中です。その変革を、一緒に成し遂げてくれる仲間を探しています。鉄鋼業の火を絶やすことなく、次世代につないでいきたい。鉄の力でグリーンな未来を作りましょう。